「10分だけタクシーに乗ったら、いくらくらいかかるの?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
タクシーをちょっとだけ利用したいとき、だいたいの料金がすぐにわかると便利ですよね。
2025年3月の料金改定により、東京23区では「最初の1.096kmまでが500円」、その後は「255mごとに100円」が加算される仕組みに変わっています。
これをもとに試算すると、10分間の移動ではおおよそ2,200円前後が目安です。
この記事では、東京・大阪・名古屋の主要都市の料金体系をもとに、10分乗った場合の想定金額を比較しながら、運賃が高くなる仕組みや節約に役立つ情報もご紹介します。
タクシー10分でかかる料金の目安(2025年時点)
タクシー料金は地域によって初乗りの距離や料金、加算されるタイミングが異なります。
以下の表では、東京・大阪・名古屋の主要都市について、2025年時点での料金体系と、10分乗車した際のおおよその運賃をまとめています。
地域 | 初乗り距離/料金 | 加算距離ごとの料金 | 10分間の想定料金 | 備考 |
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東京23区 | 1.096kmまで:500円 | 255mごとに100円加算 | 約2,200円 | 時速30kmでスムーズに移動した場合 |
大阪市 | 1.7kmまで:680円 | 約241mごとに80円加算 | 約2,000円 | 渋滞を考慮しない標準的な条件 |
名古屋市 | 1.011kmまで:500円 | 約232mごとに90円加算 | 約2,100円 | 大阪市と同じく通常走行の場合 |
※信号の多い道や渋滞が発生すると、時間に応じた加算(時間距離併用制)が適用され、上記よりも10〜25%程度高くなる可能性があります。
ちょっと詳しく:走行距離と加算の仕組み
■ タクシーで10分間走ると、どれくらい進めるの?
道が空いていてスムーズに進める場合、タクシーは時速30〜40km程度で走行します。
そのため、10分間の乗車でおよそ5〜6km前後の距離を移動するのが一般的な目安です。
ただし、信号が多いエリアや交通量の多い時間帯は、進める距離が短くなることもあります。
■ 時間距離併用制ってなに?
渋滞や信号待ちなどで、タクシーの速度が時速10km未満になると、「時間距離併用制」という仕組みが作動します。
これは、「距離が進んでいなくても、ある程度の時間が経過すると料金が加算される」というものです。
たとえば東京23区では、速度が落ちると95秒ごとに100円が加算されます。
つまり、停車中でも1分半ごとにメーターが上がるという仕組みになっているため、渋滞が多い時間帯は運賃が高くなる傾向があります。
都市別・10分乗車の料金比較まとめ
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東京23区:約2,200円(信号少なめ・渋滞なしの条件で)
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大阪市:約2,000円
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名古屋市:約2,100円
都市ごとの料金差は、初乗りでカバーできる距離や加算タイミングの違いによるものです。目安としては、いずれの都市でも2,000円前後と考えておくとよいでしょう。
タクシーで10分間に進める距離と「時間距離併用制」の仕組みをわかりやすく解説
1. タクシーで10分間に進める距離はどれくらい?
都市部を走るタクシーは、通常 時速30〜40km前後で走行することが多いため、10分間の乗車で移動できる距離は約5〜6km程度が目安になります。
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時速30kmなら → 約5km
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時速40kmなら → 約6.7km
ただし、信号の多いエリアや交通渋滞に巻き込まれると、実際に移動できる距離はこれより短くなります。
一般的な運行データや料金シミュレーションでは、「10分で5km」前後という見積もりがよく使われています。
2. 「時間距離併用制」とは?〜走っていなくても料金が上がる仕組み〜
タクシー料金は、単に走行距離だけで決まるわけではありません。
実際には、「速度が遅いとき」や「停車しているとき」にも、一定時間ごとに料金が加算される『時間距離併用制』というルールが適用されます。
▷ 東京23区の例:
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速度が時速10km以下になると、この制度が作動
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95秒ごとに100円が自動的にメーターに加算される
つまり、信号待ちや渋滞で車がほとんど進んでいない場合でも、1分35秒ごとに100円ずつ料金が加算されていくのです。
3. なぜ「時間距離併用制」があるの?
この制度は、タクシーが動いていない時間帯でも、運転手の労働や待機に対する対価を正当に反映するために設けられました。
導入は1970年ごろで、現在も全国で広く採用されています。
4. 渋滞や停車でも料金がかさむ理由とは?
時間距離併用制の加算は、「走った距離」に相当する金額として扱われます。
たとえば
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速度10km未満になると、95秒ごとに100円
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時速10km=秒速約2.78mなので
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2.78m × 95秒 ≒ 約265m
つまり、停車中でも「約265m走った」のと同じ扱いで料金が加算されていることになります。
5. シミュレーションで見る10分乗車の料金イメージ(東京23区)
たとえば、以下のようなケースを考えてみましょう。
▶ 走行距離ベース(信号や軽い渋滞あり)
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初乗り:1.096kmまで500円
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残り距離:約3.9km → 255mごとに100円 → 約15回分=1,500円
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渋滞・停車時間:約4分間 → 95秒ごとに100円 → 約2.5回=250円
合計:500円(初乗り)+1,500円(距離)+250円(時間)=約2,250円
▶ もしも10分間ずっと停車していたら…
10分(600秒)÷ 95秒 ≒ 約6.3回加算
→ 100円 × 6回分 ≒ 約600円が加算されます。
✅ ここまでのポイントまとめ
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タクシーは「走った距離」だけでなく、「動いていない時間」にも料金が加算される
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東京23区では、時速10km以下になると95秒ごとに100円が加算
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渋滞や信号が多いときは、実際に進む距離が短くなる上に、料金が高くなる傾向に
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距離制と時間制、両方の仕組みを理解することで、乗車前におおよその料金を予測しやすくなる