Windowsのアップデートが原因でNDI配信に不具合発生——OBS利用者にカクつき・遅延の報告多数、更新プログラムに注意

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生活

2025年8月13日にリリースされたMicrosoftのWindowsアップデートを適用した一部の環境で、NDI(Network Device Interface)を利用した映像・音声の配信において深刻な問題が発生していることが明らかになりました。

問題の発端は、Windows 11(バージョン24H2)およびWindows 10(22H2/21H2)向けに配信されたセキュリティ更新プログラム「KB5063878」および「KB5063709」です。

これらの更新をインストールした環境において、OBS StudioやNDI Tools、さらにNDI対応のプラグイン(たとえばDistroAVなど)を通じて行う映像配信で、映像や音声が滑らかに再生されず、明らかなスタッター(カクつき)やタイムラグ(遅延)、さらには映像・音声が乱れるなどの症状が多発しています。

とくに、配信元となるPCで「ディスプレイキャプチャ(画面の録画)」機能を使用しているケースでは、不具合がより顕著に現れているようです。

これは、グラフィック処理やネットワーク転送が複雑に絡み合う配信構成において、最新のセキュリティ更新が予期せぬ干渉を与えている可能性を示しています。

また、NDI側でも同様の現象について注意喚起が行われており、一部の接続が突如切断されるケースも確認されています。

これまで安定していたネットワーク越しの映像・音声転送が、Windows側の更新によって突然不安定になる事例が相次いでいることから、配信を主とするユーザーにとっては注意が必要な状況となっています。

関連アップデートがもたらす影響と現時点での追加情報

2025年8月に提供されたWindowsのセキュリティ更新プログラムによって、NDI(Network Device Interface)を活用した配信環境にさまざまなトラブルが発生していることが確認されています。

Microsoftによると、特に問題が報告されているのは「KB5063878」(Windows 11 バージョン24H2向け)および「KB5063709」(Windows 10 バージョン22H2・21H2向け)の更新プログラムです。

これらの更新を適用したPCでは、映像・音声の伝送が不安定となり、「スタッター(カクつき)」や「ラグ(遅延)」、「音声と映像の同期ずれ」などの現象が頻発しています。

とくに、配信元PC側で「ディスプレイキャプチャ(Display Capture)」を使用している場合において、この不具合がより顕著に現れる傾向があるようです。

これは、通信帯域に十分な余裕があっても同様であり、不具合の根本がソフトウェア的な干渉によるものであることを示唆しています。

こうした事態を受けて、NDIを利用する配信者や関係者の間では大きな反響が広がっており、コミュニティサイトや掲示板でも多数の体験談が投稿されています。

たとえば、Redditでは以下のような声が上がっています。

「Security Update for Microsoft Windows (KB5063878)が原因のようだったので、これをアンインストールしたらNDIが元通りに動作するようになった」

また、Windows 10向けのKB5063709を削除したことで、同様に不具合が解消されたという報告も複数寄せられています。

不具合の原因と通信方式に関する補足

今回の不具合は、NDIの受信設定において「RUDP(Reliable UDP)」という通信プロトコルが選ばれている場合にのみ発生すると見られています。

そのため、一時的な対応策として、受信方式を「TCP」もしくは従来の「UDP(Legacy)」に切り替えることで、問題を回避できる可能性が高いことがわかっています。

NDI公式や配信ツールベンダー各社(例:vMix、Neowinなど)もこの方法を推奨しており、実際の手順は以下の通りです。


NDI設定変更の手順(受信モードを切り替える方法)

  1. NDI Toolsパッケージをインストール(NDI公式サイトから無料で入手可能)

  2. 「NDI Access Manager」を起動

  3. 「Advanced」タブを選択

  4. 「Receive Mode」の項目を「Single TCP」または「UDP(Legacy)」に変更

  5. 「OK」をクリックして設定を反映

  6. 同様の手順を他のNDI受信環境にも実施することを推奨

この設定変更だけで多くのケースにおいて不具合の発生が止まったという報告があります。


それでも解消しない場合の代替策

もし、何らかの理由で設定の変更が難しい場合、もしくは設定変更後も症状が続く場合には、根本的な対処として該当のWindowsアップデートそのものをアンインストールする方法もあります。

  • Windows 11(24H2):KB5063878 を削除

  • Windows 10(22H2 / 21H2):KB5063709 を削除

これによりNDIの動作が正常に戻ったとの報告も多く寄せられていますが、注意点として、これらの更新プログラムは本来セキュリティ向上のために提供されたものです。

そのため、アンインストール後はセキュリティリスクにさらされる可能性がある点に十分注意する必要があります。


ここまでのまとめ

  • Windows 11およびWindows 10の最新セキュリティアップデートが、NDIを使った配信において映像・音声の遅延やカクつきを引き起こす原因となっている

  • 通信プロトコルが「RUDP」に設定されている場合にのみ発生しやすく、TCPや旧式のUDPに切り替えることで多くの環境で問題が解消されている

  • 設定変更が困難な場合は、該当アップデートのアンインストールも検討されているが、セキュリティ面でのリスクを伴う

NDI配信トラブルへの対処法とMicrosoftの対応状況、今後の見通し

不具合の対象環境と発生条件

NDI(Network Device Interface)を使用した配信環境で、映像や音声の乱れが発生する原因として、Microsoftが2025年8月に配信した一部のセキュリティ更新プログラムが影響していることが確認されています。

特に問題となっているのは以下のアップデートです。

  • Windows 11 バージョン24H2:KB5063878(2025年8月12~13日配信)
    この更新を適用すると、NDIによる配信時にカクつき(スタッター)や音声の遅延(ラグ)、映像の乱れといった現象が発生することが報告されています。中でも「ディスプレイキャプチャ」を利用しているケースでは、不具合の発生率が高くなっているようです。

  • Windows 10 バージョン22H2/21H2:KB5063709
    同様に、このアップデートを適用した環境でも、NDI配信に支障が生じる報告が複数上がっています。

影響を受けるのは、OBS StudioやNDI Tools、NDIプラグイン(例:DistroAVなど)を含むすべてのNDI関連アプリケーションで、幅広い配信システムが対象となっています。


推奨されている回避策

方法①:NDI受信モードを「TCP」または「UDP(Legacy)」に変更

NDI公式でも案内されている最も安全な対処法が、NDIの受信方式を「RUDP(Reliable UDP)」から別のプロトコルへ変更する方法です。

以下の手順で設定を行えます:

  1. NDI公式サイトから「NDI Tools」をダウンロードしてインストール

  2. ツール内の「NDI Access Manager」を起動

  3. 「Advanced」タブを開く

  4. 「Receive Mode」欄から 「Single TCP」 または 「UDP(Legacy)」 を選択

  5. 「OK」で設定を保存

  6. 他の受信デバイスにも同様の設定を適用

この切り替えにより、NDI配信の品質が安定し、問題が解消されたという報告が多く寄せられています。


方法②:問題の更新プログラムをアンインストールする

もし設定変更が難しい場合や、切り替え後も不具合が改善されない場合には、以下の該当アップデートをアンインストールするという選択肢もあります:

  • Windows 11(24H2):KB5063878

  • Windows 10(22H2/21H2):KB5063709

これらを削除することで、NDI配信が正常に戻ったという報告がRedditや各種フォーラムなどで多数確認されています。

ただし、これらのアップデートはセキュリティ向上のために提供されたものであり、アンインストールすることで脆弱性リスクが生じる点には十分注意が必要です。


ユーザーからの報告:実体験に基づく声

実際の利用者からは、以下のようなコメントが上がっています。

  • 「KB5063878を削除したところ、NDIの映像が元通りスムーズに戻った」

  • 「KB5063709をアンインストールしたら配信が正常化した。かなり快適になった」

こうした生の声は、設定変更やアップデートの見直しを検討する材料として非常に参考になります。


MicrosoftおよびNDI側の対応状況

  • Microsoft側の動き
     NDI配信の不具合について、Microsoftは現在調査中であり、将来的に修正を加えた更新プログラムが配信される可能性があります。現時点では公式な修正パッチは発表されていません。

  • NDI公式の対応
     NDI側では既に公式ドキュメント「Traffic Drops After Windows Update」を通じて、問題の原因と回避策を案内しています。設定変更による回避を強く推奨しており、実際に多くの環境で効果が出ているようです。


総まとめ

項目 内容
影響を受ける環境 Windows 11(24H2:KB5063878)、Windows 10(22H2/21H2:KB5063709)
推奨される対処法 受信方式を「TCP」または「UDP(Legacy)」に変更
代替手段 問題のセキュリティ更新をアンインストール(※セキュリティリスクあり)
利用者の声 設定の切り替えやアップデートの削除で配信トラブルが解消された事例多数
公式対応状況 NDI側はガイドを公開済み。Microsoftは調査中、今後の対応に注目
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