fillコマンドの基本とその魅力
マインクラフトで建築や整地を楽しむプレイヤーにとって、作業を一気に効率化できる便利なコマンドがあります。それが「fill」コマンドです。
このコマンドを使えば、面倒な整地や大規模建築の下準備が驚くほど簡単になり、作業時間を大幅に短縮できます。
■ fillコマンドとは?
fillコマンドは、指定した範囲を好みのブロックで埋めたり、既存のブロックを別の種類に置き換えることができる強力な機能です。
Java版・統合版のどちらにも対応しており、使用する環境を選ばない点も魅力です。
■ 活用シーン
fillコマンドは、さまざまな場面で役立ちます。
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凸凹の地形を一瞬で平らに整地
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建物の土台を広範囲に設置
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特定のブロックを一括で置き換え
手作業なら膨大な時間が必要な作業も、このコマンドなら一瞬。特に整地では、土や石を「air」に置き換えることで更地が即座に完成します。
その後、草ブロックを敷けば見た目も美しく整い、次の建築意欲が一層高まります。
■ 使用時の注意点
便利な反面、注意すべき点もあります。
一度コマンドを実行すると元に戻せないため、誤った範囲を指定すると大切な建築物が失われる恐れがあります。必ず座標を確認してから実行してください。
また、処理範囲が広すぎるとゲームが重くなったりフリーズすることもあるため、特にスペックの低いPCやモバイル端末では小さな範囲から試すのが安全です。
fillコマンドを上手に使いこなせば、マイクラでの建築作業が格段にスムーズになります。
fillコマンドの基本構文と使い方
■ 基本的な入力形式
fillコマンドは非常にシンプルな形式で利用できます。覚えておきたい基本構文は以下の通りです。
「始点」と「終点」には、操作する範囲の対角線上にある2つの座標を指定します。
例えば、座標(100,64,115)から(109,64,124)までをオークの板材で満たしたい場合は次のように入力します。
このコマンドを実行すれば、指定した範囲が一瞬でオーク板に置き換わります。
■ 座標の指定方法
座標は以下の方法で指定できます。
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数値指定:正確な座標を直接入力。
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チルダ(~):現在位置を基準に相対的な座標を設定。
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キャレット(^):プレイヤーが向いている方向を基準に座標を指定。
例として、自分の位置から前方10ブロックを指定する場合は ~10 ~ ~
と入力すればOKです。
■ ブロックの指定方法
ブロックは「stone」や「air」などのブロックIDで指定します。
Java版ではさらに [ ]
を使ってブロックの状態を詳細に設定したり、{ }
でデータタグを付加して特殊な性質を持たせることも可能です。
例えば、逆さ階段や着火状態のTNTもコマンド一つで配置できます。
■ 実行時の注意点
fillコマンドを使う際は、以下の点に注意しましょう。
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範囲が広すぎるとゲームに大きな負荷がかかる
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コマンド実行後は元に戻せない
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大切なワールドは事前にバックアップを取っておくと安心
これらを意識しておけば、fillコマンドを安全かつ効率的に活用できます。
fillコマンドをさらに活用できる5つの特殊モード
fillコマンドは、単に範囲をブロックで埋めるだけの機能ではありません。
コマンドの末尾に特定のモードを指定することで、建築の自由度が大きく広がります。
以下の5つのモードを覚えておくと、より便利に活用できます。
1. destroy(破壊して設置)
destroy
モードでは、範囲内にある既存のブロックを一度破壊し、その後で新しいブロックを設置します。
壊れたブロックはアイテムとしてドロップするため、素材を回収しながら地形を変えたい場合に便利です。
使用例:整地と同時に土や鉱石を集めたい時など。
2. hollow(空洞の構造物を作成)
hollow
を指定すると、指定範囲の外壁だけがブロックで作られ、中は空気ブロックで満たされます。
内部が空洞の箱型建築を一瞬で作れるため、大きな建物の骨組みを効率よく作りたい時に重宝します。
3. keep(空いている空間のみ置き換え)
keep
モードは、範囲内の空気ブロックのみを指定したブロックで置き換える機能です。
既存の建物を壊さずに、空いたスペースだけを埋めたい時に役立ちます。
使用例:内部の隙間に砂や水を流し込むときなど。
4. outline(外枠のみ設置)
outline
は、hollow
と似ていますが、中身を空気に置き換えずそのまま保持します。
範囲の外枠だけをブロックで囲うため、特定の区域を区切ったり、境界線を示したいときに最適です。
イベント会場のフェンスや囲いを作る際にも活用できます。
5. replace(特定ブロックのみ置き換え)
replace
は、範囲内の特定の種類のブロックだけを別のブロックに置き換えるモードです。
例えば、オークの板材をシラカバに変更したり、通常ガラスを色付きガラスに変えるといった部分的な変更が可能です。
構文は以下の通りです。
また、コマンド実行後には「○個のブロックを置き換えました」と表示されるため、範囲内にあるブロック数の確認にも利用できます。
これらのモードを活用すれば、fillコマンドの可能性はさらに広がり、建築作業がより効率的で楽しくなります。
具体的な使用例・自動化機能・エラー対策
■ Java版と統合版での使用例
基本的な操作は共通していますが、Java版ではブロックステートやデータタグを細かく指定できるのに対し、統合版では独自の表記方法を使う点が特徴です。
以下に代表的な活用例を紹介します。
例1:広範囲を一瞬で整地
現在地を基準に10×10×10の範囲を空気ブロックに置き換え、瞬時に更地を作ることができます。
例2:水抜き作業を効率化
海底神殿など、水に沈んだ構造物から水を除去する場合は「replace」モードが便利です。
これにより、水だけが空気に置き換わり、建物はそのままの状態で水抜きが完了します。
例3:階段の向きを統一
Java版では、階段の向きや配置も細かく設定可能です。
建築の細部まで整えたいときに非常に役立ちます。
■ コマンドブロックを使った自動化
fillコマンドは、コマンドブロックと組み合わせることでさらに便利になります。
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/give @s command_block
で入手 -
設置後、右クリックでコマンドを入力
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レバーやボタンを取り付け、信号を送信
この設定により、ボタン一つで範囲を繰り返し整地したり、定型建築を大量生産することが可能です。自動化した畑や城壁の複製などにも最適です。
■ よくあるエラーとその解決方法
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「指定した領域にあるブロックが多すぎます」
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1回のfillで処理できるブロック数は最大32768個。
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範囲を小さくすれば解決します。
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Java版1.19.4以降では
/gamerule commandModificationBlockLimit
を使い上限を増やせますが、性能への負荷に注意が必要です。
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「世界の範囲外にブロックを設置できません」
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チャンクが未読み込み、または演算距離を超えています。
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プレイヤーが近づいてチャンクを読み込む、あるいは設定で演算距離を広げると解消します。
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■ まとめ
fillコマンドは、マインクラフトの世界を自由に作り替えることができる非常に強力なツールです。
整地・大規模建築・ブロック置換・モード活用・自動化など、活用方法は多岐にわたります。
最初は操作が複雑に思えるかもしれませんが、慣れてしまえば直感的に扱えるようになります。
ぜひfillコマンドを駆使して、自分だけの理想的なワールドを思いのままに作り上げてみてください。