スマートフォンのアプリが突然使えなくなると、戸惑ってしまうのは当然です。
とくにマイナポータルのように、税金や行政手続きに関わる重要なアプリでログインエラーが起きると、焦りや不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
たとえば、ログイン時に以下のようなメッセージが表示されることがあります。
ご利用のスマートフォンのセキュリティが低下しているおそれ(root化等)があるため処理を中断しました。root化の解除等を実施してからもう一度お試しください。
このエラーが出ると、ログイン自体ができなくなり、マイナンバーカードを使った確認や申請が進められなくなってしまいます。
とくに納税通知や手続きの確認が急ぎのタイミングでは、非常に困りますよね。
この記事では、このエラーが表示される理由や想定される原因、そして試してみる価値のある解決策を詳しくご紹介します。
スマホ本体の設定やソフトウェアの状態によっては、比較的簡単な操作で解消できることもあります。
もし現在同様の不具合に悩まされている場合は、ぜひ以下の情報を参考に、適切な対応を進めてみてください。
お困りの状況を少しでも改善するきっかけになれば幸いです。
「セキュリティが低下しています」と表示されるログイン障害──その実態とは?
マイナポータルの利用中に、突然ログインができなくなるという問題が、一部のスマートフォンユーザーの間で報告されています。
具体的には、アプリは正常に起動するものの、マイナンバーカードの読み取りやログインの手続きを進めた段階で、
「ご利用の端末はセキュリティが低下している可能性があります(root化等)」
という警告が表示され、それ以降の操作がブロックされてしまうのです。
このエラーは、スマホの再起動やアプリの再インストールといった基本的な対応では改善しないことが多く、「原因が分からない」「突然使えなくなった」といった声が多く聞かれます。
中でもAQUOS R9を使用しているユーザーからの報告が目立ちますが、Xperia 5 IIIやGoogle Pixel、Xiaomiなど、メーカーやモデルに関係なく幅広く発生していることが確認されています。
さらに、2025年5月21日前後からSNS上ではこのトラブルに関する投稿が急増しており、特定の機種やユーザー環境に限らず、同時期に複数の端末で同様の問題が発生している可能性も否定できません。
このように、突然現れるセキュリティ警告に戸惑う方が増えており、原因の特定や対応策が求められています。
「セキュリティが低下しています(root化等)」と表示されたら?その意味と考えられる原因を解説
マイナポータルアプリを利用中に突然表示される「セキュリティが低下している可能性があります(root化等)」という警告に、戸惑った経験はありませんか?
とくに「root化」と聞いてもピンとこないという方も多いはずです。
root化とは何か?
「root化」とは、主にAndroid端末で通常は制限されているシステム領域にアクセスするための特別な権限(root権限)をユーザー自身が取得する操作のことを指します。
これにより、端末の動作を高度にカスタマイズしたり、非公式のOSを導入することが可能になります。
しかしその代償として、セキュリティが著しく低下するリスクを伴います。
root化されたスマートフォンは、ウイルスや不正アプリの侵入を受けやすくなり、製品保証の対象外になることもあります。
場合によっては、端末が起動しなくなるトラブルに見舞われる可能性すらあります。
こうしたリスクを避けるため、マイナポータルのような個人情報を扱うアプリでは、root化された端末の利用を制限する仕組みが設けられているのです。
実際にはroot化していないのにエラーが出ることも
とはいえ、実際にroot化をしていないユーザーにもこのエラーメッセージが表示されるケースが多数報告されています。
最も多い原因として挙げられているのが、ブートローダーのアンロックです。
これは、端末の起動時に重要な処理を管理する領域を開放する操作で、たとえroot化していなくてもセキュリティリスクと判断されてしまうことがあります。
実際に、Xiaomi製のスマートフォンでバッテリー交換を行ったところ、知らないうちにブートローダーがアンロック状態となり、マイナポータルにログインできなくなったという報告があります。
該当のケースでは、再ロックによってエラーが解消されたとのことです。
また、開発者向けオプションの設定を有効にしている場合や、Android OSのアップデートによるセキュリティ強化が影響し、未root端末であっても警告が表示される場合もあるようです。
その他に考えられる要因
エラーを引き起こす可能性のある要素として、以下のような設定やアプリも指摘されています
- USBデバッグがオンになっている(一部端末では初期状態でオンのことも)
- 仮想環境系のアプリ(チートツールなどに使われる)
- オーバーレイを用いるアプリ(ブルーライト軽減アプリなど)
- Google Play プロテクトによる「非認定」端末と判定されている
- おサイフケータイアプリがインストールされていない状態(過去にこれが原因とされた事例あり)
さらにごくまれですが、端末自体の初期不良が原因でエラーが表示されるケースも報告されています。
このように、root化以外にもさまざまな理由でマイナポータルの利用が制限される可能性があります。
思い当たる設定やアプリがないかを一度確認し、慎重に対処していくことが重要です。
問題の背景が多岐にわたるだけに、落ち着いて一つずつ原因を探る姿勢が求められます。
マイナポータルにログインできない?セキュリティ警告が表示されたときの対処法まとめ
マイナポータルを開こうとした際、「セキュリティが低下している可能性があります(root化等)」というメッセージが表示され、ログインできなくなった
――そんな状況に直面した方も多いのではないでしょうか。
このようなセキュリティ警告が出ると焦ってしまいがちですが、実際にはいくつかの対処法が知られており、原因によっては比較的簡単に解決できることもあります。
ここでは、報告されている代表的な対応策を順にご紹介します。
1. ブートローダーの状態を見直す
スマートフォンのブートローダーが「アンロック」されていると、セキュリティリスクが高いと判定され、エラーが発生することがあります。
設定を確認し、「再ロック」することでログインが可能になったというケースもあるため、心当たりのある方はチェックしてみましょう。
2. デジタル庁が案内する基本対策を実行
公式サイトなどでも紹介されている対策として、以下の3つの操作が推奨されています
- Google Play システム アップデートを確認し、最新状態に更新後、端末を再起動
- セキュリティアップデートを適用して再起動
- Google Play開発者サービスのアプリ権限をすべてオフに設定
これらの作業によってエラーが解消された事例もあるため、まず試してみる価値は十分にあります。
3. システムアップデートで改善することも
複数の方法を試しても改善が見られなかったものの、最終的にシステムのアップデートを適用することで正常に戻ったという報告もあります。
とくにXperiaなど一部の機種で効果があったようです。
設定画面から「ソフトウェアアップデート」を確認し、更新があればすぐに反映しましょう。
4. Playプロテクトの認定状況を確認
Google Play ストアが端末を「未認定」と判断していることが原因となっている可能性もあります。
以下の手順でストアのキャッシュとデータをリセットしてみてください
- 設定アプリを開く
- 「アプリ一覧」から「Google Play ストア」を選択
- 「ストレージとキャッシュ」→「キャッシュを削除」→「ストレージを消去」
この作業により、Playプロテクトの認定情報が正しく反映されることがあります。
5. シンプルな操作でも解決する場合がある
技術的な設定に触れなくても、次のような基本操作だけで改善するケースもあります
- スマートフォンを再起動する
- マイナポータルアプリを一度アンインストールしてから再インストール
- 不要なアプリや心当たりのないアプリを削除
- データやキャッシュの整理を行う
- Wi-Fiやモバイル通信の接続状況を確認
6. 予備端末でのアクセスを試してみる
別のスマホを持っている場合は、そちらでログインできるかどうかを試すのもおすすめです。
実際に、ある端末ではログインできなかったのに、Arrows weなど別機種では問題なく動作したという報告もあります。
端末ごとの仕様の違いが影響している可能性があります。
7. 改善が見られない場合はサポートに相談を
さまざまな対策を講じても解決しない場合は、端末メーカーやGoogleのサポート窓口に問い合わせてみましょう。
まれに、端末そのものに不具合があり、交換対応によって解決したというケースもあります。
アップデートによる今後の改善にも期待
多くのユーザーから同様のエラー報告が相次いでいることから、マイナポータルのアプリ側やAndroid OS側の仕様変更が影響している可能性も考えられます。
今後のアップデートで修正が入る可能性もあるため、焦らず情報を注視しつつ対応を続けていきましょう。
まとめ
突然のログイントラブルに不安を感じるのは当然ですが、落ち着いて一つひとつの方法を試していけば、突破口が見つかるかもしれません。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。