救急救命士国家試験は、救急医療の現場で求められる専門知識と技術を測るための試験です。
この試験に合格することによって、救急現場で高度な医療行為を適切に実施できる能力があると認定されます。
2025年3月9日に行われた第48回試験は、定められた日程と手順に従って実施されました。
第48回救急救命士国家試験の合格基準詳細
第48回救急救命士国家試験の合格を目指すためには、一般問題（A問題とD問題）で60%以上、必修問題（B問題とC問題）で80%以上の得点が必要です。
具体的には、A問題とD問題合わせて220点満点中132点以上、B問題とC問題で55点満点中44点以上を獲得することが求められます。
特に、必修問題の得点が基準に達していない場合、一般問題で高得点を取っても合格は認められません。
たとえば、A問題とD問題でほぼ満点を取っても、B問題とC問題で42.5点以下だと不合格になるのです。
必修問題は、救急救命士として必要な知識を問うため、深い理解が必要です。
過去に多くの受験者がこのセクションで不合格となった事例があります。
私自身も試験に挑んだ際には、必修問題で苦労しました。過去問題の反復練習だけでなく、教科書や参考書を徹底的に学習し、基礎知識の確実な習得が重要です。
また、模擬試験を使って自分の弱点を特定し、集中的に対策を立てることも効果的です。
試験は、午前中にA問題を解答し、午後にはB、C、D問題に取り組みます。
救急救命士試験では午後のセッションが特に重要で、「午前は準備、午後が本番」との心構えで臨むことが望ましいです。
救急救命士国家試験の合格率についての考察
救急救命士国家試験の合格率は通常、85%から92%の間で推移しており、これは他の国家試験と比較しても比較的高い水準です。
2023年には93.8%という過去最高の合格率を記録しましたが、これが試験が容易であることを示すわけではありません。
高い合格率の主な理由は、受験者が専門的な教育を受けていることにあります。
特に救急業務に従事する消防士の場合は、合格率が99%に達することもあり、これは消防署での厳格な選抜プロセスと訓練により、受験者が高い専門性を有しているためです。
しかし、専門学校や大学で学ぶ学生の中には、比較的緩やかなプレッシャーのもとで学んでいるため、高い意識を持って試験に臨むとは限らず、学習態度が甘いために合格に至らないケースもあります。
そのため、試験の合格率が高いからといって油断せず、公務員試験に臨むかのような高い意識での準備が、試験成功の鍵となるでしょう。
第48回救急救命士国家試験の試験構成と内容について
第48回救急救命士国家試験は、A問題、B問題、C問題、D問題の4つのセクションで構成されています。
- A問題（一般問題）では、基本的な医学知識や救急医療に関する一般論、具体的なケーススタディが問われ、全120問で各問題1点が与えられます。
- B問題（必修一般問題）では、救急救命士として必須の知識が30問出題され、こちらも1問1点で評価されます。
- C問題（状況設定必修問題）は、具体的な症例を基にして現場での対応能力を測る10問が出題され、各問題に2.5点が配点されます。
- D問題（状況設定一般問題）は、同じく症例に基づいた問題で、より応用的な知識と判断力が求められる40問が出題され、こちらも1問2.5点です。
試験はマークシート形式で実施され、基本的な医学知識から救急医療に特化した専門知識まで幅広い範囲が試されます。
特にC問題とD問題は、実際の現場を想定した問題が多く含まれ、実践的な判断力や応用力が試されます。
試験準備としては、「救急救命士標準テキスト」を熟読し、過去問題集や模擬試験を活用して出題傾向と対策を練ることが推奨されます。
第48回救急救命士国家試験の挑戦とその難易度について
第48回救急救命士国家試験は、決して簡単な試験ではありません。
試験内容は医学の基礎知識から高度な専門知識まで幅広くカバーしており、広範囲の学習が必要とされます。
特に必修問題では80%以上の高得点が要求されるため、深い理解が必要です。
また、症例に基づいた問題では、状況判断能力や応用力が試されます。
研修所や教育機関に所属している現役の消防員は、充実したカリキュラムを受けることでほぼ確実に合格します。
彼らは研修が始まると、最後まで集中して学ぶ必要がある厳しい環境に置かれます。
独学での合格は非常に困難であり、他の専門資格試験と比較しても難易度が高いと言えます。
試験を乗り越えるためには、効率的な学習方法を身につけ、学習の優先順位を適切に設定し、よくある失敗の原因を理解し、必修問題に深く取り組むことが重要です。
2025年：第48回救急救命士国家試験の概要
2025年3月9日に第48回救急救命士国家試験が実施され、北海道、東京、愛知、大阪、福岡の5つの地域で試験が行われました。
試験の内容と難易度については受験生の間で意見が分かれています。
一部の受験生は模擬試験で良い成績を収めながら本番で失敗し、「BC問題でわずか0.5点が足りなかった」と述べています。
また、前年の高い合格率による複雑な問題が出題されたとの声もあります。
さらに、一部の受験生は「Cの1の問題が抽象的で不適切だ」と指摘していますが、この点を逆手に取る受験生もいます。
国士舘大学では試験直後に解答速報が公開され、多くの受験者がそれを元に自己採点を行っています。
回答速報は国士舘大学体育学部スポーツ医科学科のインスタグラムから確認できます。
まとめ
結果の発表は3月末に行われ、その後の勤務先への報告が推奨されていますが、救急救命士としての採用がなくても、資格があれば採用される可能性があるとされています。
失敗しても職場での居心地が悪くなることはなく、多くの支持を受けて再挑戦する受験生もいます。
受験された皆さん、長時間の試験、本当にお疲れさまでした。
試験の結果にかかわらず、この経験は将来に必ず役立つでしょう。諦めずに夢を追い続けてください。心から応援しています。
